2011年4月15日金曜日

やっぱり日本人にはお米!

日本で一年間に消費されている米の量は950万トンほどだそうです。
これに対して、日本の土地で収穫可能な米の量は1,400万トンで、休耕田で米を栽培すると毎年450万トンが余ってしまう計算になります。

このような状態ですから「減反」という生産調整が行われ、米を作らないことに対して税金から保障が行われています。水田の1/3から1/4が休耕田になっていることになります。
しばしば「日本の農業の後継者不足」「耕作者が少ない」などと言われますが、水田に関してはそうとも言えないのではないでしょうか。
休耕田が存在するのは、耕す人がいないからではありません。

なぜ日本が稲作なのか。
1反の面積で小麦を収穫すると年間250kg〜300kg程度ですが、米であれば600kg程度の収穫があります。土地の生産性という観点でみれば米の方が圧倒的に効率がいいわけです。
広大な農地を持てる他の国と比べれば、日本の農家が持っている農地は狭いので、この生産性の高さは重要で、小麦よりも米を作ると考えて当然ですし、古来から日本人はそのことを知っていたとも言えます。
また、稲作は大量の水を使って行われるので、連作障害が起きにくいのも魅力です。
その大量の水を涵養するための森林と、それを水田に運ぶ川を守ってきたのが日本人の生活の基本でした。

稲作こそが日本の農業の基軸だと思います。

農家が作りたくない小麦を大量に消費するということは、それだけ食料を海外に依存する率を高めます。パンやパスタをたくさん食べると、食料事情を悪化させるということです。
だから「やっぱり日本人にはお米」です。


余った米は玄米の状態で日本各地の9,000カ所ほどに備蓄され、その備蓄米が古米として流通に回されていきます。
玄米は長期保存ができないので、備蓄される量も少なくなります。また、古米は美味しくないというイメージがあって人気がありません。

これに対して籾米は、カプセルに包まれて生きた状態の米ですから、長期保存ができて味も落ちません。
長期保存ができれば、備蓄量を増やすこともできますから、災害などが起きたときの食料事情を改善することができますし、休耕田を活用できるかもしれません。

米の備蓄は籾米の状態でするべきです。

小麦は日本に合った作物ではありません。
同様に、広大な土地と大量の飼料を使う畜産も日本には合いません。
畜産で使われる飼料の多くが輸入されていますから、畜産は海外の食料資源に依存していると言えます。
日本には畜産が成立条件が存在しないのです。
パン食だとどうしてもおかずは肉になりませんか?

パンと肉の食生活は、食料を外国に依存した生活です。

日本人はパンと肉を食べてきた欧米人に比べると腸が長いです。
パンは米に比べると消化が早いので、日本人の長い腸は不要です。
病気をして寝込んだりすると筋力がすぐに落ちるのを体験している人は多いと思いますが、使われない腸だって力が落ちると考えられます。
肉は消化しきれずに腸の中にとどまります。それが宿便となり毒性を持つガスを発生させ、それを腸が吸収します。

パンと肉は体に悪いと言えます。


私たち日本人は日本の風土にあった食生活をするのがいいのです。

日本では年々米の消費が減っていると言われています。
それだけ食料を海外に頼る割合が高まっています。
日本はフードマイレージ(食料の重さに移動距離を掛けた値)が世界で最大です。
普通に今の食生活を続けているだけで、移動のために毎日大量の原油を消費し、生産性の低い小麦や肉を買うことになります。
無自覚のうちに、エネルギーや土地の生産性を落としていることになります。

食料自給率が低い、エネルギー自給率が低い。
日本の根本問題ですが、自給率を上げようというかけ声だけでは何も変わりません。

パン食、肉食から離れることを考えてみませんか?
もっと米や魚を食べる食生活に切り替えてみませんか?
自分ができることをまずやってみませんか?

2 件のコメント:

不動明王 さんのコメント...

日本人の身体に合った食物を、摂ることの大切さが、身にしみてわかります。
毎日味噌汁と納豆を口にしないと、身体がムズムズします。(笑)
ところで1反の水田で600kg(10俵)のお米がとれるとは、素晴らしい水田ですね。
こちらでは、7~8俵しかとれません。

Love Nippon さんのコメント...

コメントありがとうございます。

600kgは水田の潜在能力みたいなものなんでしょうか。
地域によって差があると思います。
7〜8俵でも、小麦に比べると2倍近いですよね。