「春一番かなぁ~~?」なんて思いながら、今年の春は早そうな気がしてソワソワ。
なんだか今年はとても暖かく穏やかな楽しい春になりそうな予感がしませんか。
春一番とは
立春から春分までの間に初めて吹く9m/秒以上の南風のこと
だそうです。
調べてみると、風の名前ってたくさんあるんです。
その季節に吹く風や、地方独特の呼び方など、2000種類以上の風の呼び名があるそうです。
色の名前もそうですが、雨や風にもたくさんの呼び名がある。
こういうところが日本らしいところなのでしょうね。
《風の名前》
梅風(ばいふう)⇒梅の花の香りをとどけるような風。 梅の花は春を告げる花とされています。
花風(はなかぜ)⇒花といえば桜。桜の花の盛りに吹く風。花を散らしていく風。
貝寄席(かいよせ)⇒貝を浜辺に吹き寄せる南の春風。
薫風(くんぷう)⇒心地良い初夏の南風
黒南風(くろはえ)⇒梅雨の暗い雲に覆われる頃に吹く南風
青田風(あおたかぜ)⇒青々とした稲田の上を吹き渡る風。
雁渡し(かりわたし)⇒初秋の頃吹く風。ガンなどの鳥が渡って来る風。
金風(きんぷう)⇒秋に吹く風。昔から秋のことを「金」と表現するそうです。
野分(のわき・のわけ)⇒野を分けて草木をなぎ倒す暴風。二百十日頃に吹く。
※野分といえば、やはり源氏物語でしょうか。六条院にて夕霧が野分の混乱の中、紫の上の姿を垣間見る場面を思い出しますね。
木枯らし(こがらし)⇒初冬に吹く北寄りの風。木の葉を吹き落してしまう冷たい風。
颪(おろし)⇒山などから吹き下ろす冷たい風。富士おろし、筑波おろし、赤城おろし、那須おろし、六甲おろし、大山おろしが有名。
《雨の名前》
にわか雨⇒突然降って、すぐに止んでしまう雨。
霧雨(きりさめ)⇒霧のように細かい雨。糠雨(ぬかあめ)ともいう。音を立てずに静かに降る雨。
五月雨(さみだれ)⇒旧暦の5月に降る雨。
菜種梅雨(なたねづゆ)⇒3月~4月頃、しとしとと降り続く雨。菜の花が咲く頃の雨。
薬降る(くすりふる)⇒旧暦の5月5日に降る雨。この日は薬日と呼ばれ、この日に降って竹の節にたまった雨水(神水)には薬効があるといわれるそうです。
時雨(しぐれ)⇒晩秋から初冬にかけて降る冷たいにわか雨のこと。
肘笠雨(ひじかさあめ)⇒にわか雨のこと。笠をかぶる間もなく、肘をかざして袖を笠の代わりにしたことから。
狐の嫁入り(きつねのよめいり)⇒天気雨。天泣(てんきゅう)ともいう。
樹雨(きさめ)⇒木の葉や枝についた霧が水滴となって落ちること。その水滴。
他にも面白い名前があります
猫毛雨(ねこんけあめ)⇒ 佐賀県唐津市などで、小雨こと。宮崎県日向で、霧雨のこと。
御精霊雨 (おしょろあめ)⇒8月13日夕方から16日早朝にかけて降る雨。九州南部の言葉。
洗車雨(せんしゃう)⇒旧暦七夕の前日7月6日に降る雨のこと。彦星が織姫に会う為に牛車を洗う水が雨になるのだとか。。。
《色の名前》
利休茶 (りきゅうちゃ) 榛色 (はしばみいろ) 萌葱色 (もえぎいろ) 丁字染 (ちょうじぞめ)
東雲色 (しののめいろ) 香色 (こういろ) 緋色 (ひいろ) 薄紅梅 (うすこうばい)
などなど、もうとにかく素敵な名前と色が沢山!
キリっとした濃い色と淡くて綺麗な色が多いです→★
想像力をかきたてられたり、なるほどとうなずいたりするようなこれらの名前は
ただ雨や風の状態や色を表すだけの名前なんでしょうか?
まるで妖精か何か自然の中の人が使う言葉みたいです。
これらは自然と調和した暮らしの中から自然と生まれてきたもの。
日本人の感性は自然と調和することで磨かれてきたのですね。
こういう感性を自分にも取り入れたい、育てたい、守りたい。
だってとても素敵なことだから
そういう気持ちになりますよね。
この表現の美しさは、おそらく内面の美しさに通じる、ことばの美しさは心の美しさなのだ
ということの説得力を感じます。
日本を守るって外敵から守るだけじゃなくて、日本人の心や感性を後世に伝えていくことも含まれます。本当は多分、こっちの方が大切なんですよね。
それにしても雨や風や色をこのように表現する気分ってどこから生まれるんでしょうか。
頬や額に当たる風の感触を感じるようなときって、きっとその人はその瞬間「現在(いま)」に存在してるのではないでしょうか。
例えば、昨日は嫌なことがあったなぁとか、明日は○○をしなきゃいけないとか、今現在以外のことに思いを馳せている時はそんな気分にはなれないかもしれません。
風は目に見えませんが、木々や草花が揺れたり、ぴゅーという音がしたりして、その存在を知ることが出来ます。外に出て自然と触れ合ったり、窓の景色をぼんやり眺めたりする時間ってやっぱり必要なんですね。毎日とても忙しい、でもふと手を休めて、空気の匂いや風の感触を味わってみたいなぁと思いました。
2 件のコメント:
寄稿ありがとうございます。
いいですね、こういうの。
確かに外敵に対して防御することは大事ですが、外敵から何を護るかを自覚していないといけませんね。
こういう言葉を通じて現れる感性も日本の國體の一部ですから、当然のように日本人が自覚して護るべきものでしょう。
Love Nippon様
こんにちは。素敵ですよね。
現状の悪いところばかりでなく、私たちが授かっている素晴らしいものが沢山あることにも目を向けていきたいですね。「いいね」で終わらせずに実際身につけるところまで行くのに時間がかかりそうですが・・・日本人への道を歩いて行きたいと思いますね。
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