震災と原子力発電所の事故で露呈した日本の脆弱さ。
資源のほとんどを海外に頼る。
権力の執行とそれの暴走を防ぐチェック機能が働かない。
フードマイレージ(食料の重量に移動距離を掛けたもの)が世界一で、どこかで問題が起きると食べ物が手に入らない。
などなど。
便利な生活は幻想だったのかもしれません。
様々な問題を解決していかないといけないという危機感を持った方は多かったのではないでしょうか?
原子力発電所を今後新規に建設するのは難しくなりそうです。また、古くなった原子力発電所の操業を止めようなどという話も出てきています。
経済活動に必要な電気までを節約するのはどうかと思いますが、不要な電気(必要だと思っているだけで本来はなくても困らない電気も)を節電するのは良いことだと思います。
今回は現在の日本での電力消費の実態を簡単に書いてみます。
原発1基が1年間に末端に供給するエネルギー量の平均値が50億KWH(04年実績)これは石油換算43万トン/年。大型風車に換算すると25基分(直径10m、風速10m/s換算稼働率50%、平均機械効率30%)、太陽電池(一般家庭向けの普及品)だと200万世帯分。
最も多くの電気を消費しているのは炊飯器です。
2004年に家庭で炊飯器用に消費された電力量は原発2基分の年間末端供給量だったそうです。
電気炊飯器をやめてガスでお米を炊くようにするといいかもしれませんね。
我が家ではそうしています。食べる分だけを炊くので保温もしませんから、炊飯器は今では不要です。
2004年の日本全国の家庭で消費された電力量は、平均的な原発56基分の年間末端供給だそうです。
厨房用に使われている都市ガスを全部電気(例えば電磁調理器)に替えると、原発4基分の電力消費量が増える計算になるそうで、オール電化の住宅が増えると電力需要は確実に増えそうです。
今後、電力消費量増大が懸念されている電化製品を以下のもの。
電気暖房・電気給湯・電磁調理器‥‥「オール電化住宅」の進展による
電気洗濯機‥‥電気乾燥機つきの洗濯機の普及による
電気ポット‥‥普及率拡大中
パソコン‥‥普及率拡大中、使用時間増大中
除湿機
なくても困らないものばかりです。
家庭で使用される電気の消費量は電化製品別にみると、冷房は意外に小さいく、照明・TVの消費量が群を抜いて大きく、次いで冷蔵庫の消費量が多いです。
あまり観るべきものがないのでTVはいらないですし、冷蔵庫も「食べる分だけ買ってくる」ようにすると、大きなものは必要ありません。
太陽光パネルを使った発電方法については、否定的な意見もあります。
太陽電池は、製造過程で最も電力を消費する工業製品で、製造過程で消費されるエネルギーを、生み出したエネルギーの何年分で取り戻せるかというと、太陽電池に注がれた太陽光がフルに電気に変換されフルに使われたと仮定しても約5年。初めの5年は、発電所の電力需要はかえって増えることになるようです。
つまり太陽電池で賄おうとすると、一時的には電力需要が増え、火力発電所や原発の余分な増設を招く可能性があり、いったん電力供給能力を増やしてしまってから、後で電力需要を減らすのが困難です。
しばしば原子力発電所に反対な人は「危険」を訴えます。それに反対な人は「危険ではない、あるいは危険が減れば推進する」と言います。
これは非常に表面的な議論ではないでしょうか?
このエネルギーの問題は以下の3つに集約されると思います。
1.資源が偏在している(紛争や戦争で供給が止まる)
2.外国から買わないといけない(エネルギー自給率は4%ほどです)
3.廃棄物が自然に還らない、あるいは還るのに時間がかかる
原子力発電はこの条件を全部満たす上に、今回のような危険も伴うわけですから、なくす方向に行くのが自然でしょうね。
こんな機会です。
日常の生活を少し見直してもいいのではないでしょうか?
節電のアイデアなど、おもしろいものがあったら紹介していきたいと思います。
きっと近い将来、新しい技術が開発されて安心して暮らせるようになります。
それまで節電をする過程を楽しむぐらいの気分でいれば前向きな気分になれるように思います。
2 件のコメント:
節電のアイデアかどうかは不明ですが・・・
①昼型生活・・・12:00には一般家庭の明かりは全消灯!
早く休めはイイと思いませんか?
コメントありがとうございます。
そのアイデアはいいと思います。
夜遅くまで起きていないで、早寝早起きですよね。
最近、努めてそうしてますが、一ヶ月くらいやると体が慣れてくるようです。
コメントを投稿