2011年3月3日木曜日

読書録_始めませんか「お弁当の日」

今日はひな祭りですね。
子供の頃は祖母の手作りお雛様を飾ってました。

「うれしいひな祭り」という歌がありますが、メキシコ人が聞くとこれは古いメキシコの歌だって言うのご存知ですか?
1960年代にLOS PANCHOSが「哀しきみなしご」としてカバーしてたからなんですって。
日本人には別に哀しい歌ではないのですが、お葬式でもお祭り騒ぎのような印象のあるメキシコ人にはメロディは確かに哀愁漂っているように聞こえるのかもしれませんね。







さて今日はひな祭りにはあまり関係ないかもしれない読書です。

始めませんか「弁当の日」

昨今の大学生、若者がよくお昼や朝ごはんを菓子パンで済ませるとか言いますね。
私もその気があるのであんまり大きなことは言えませんが。
「食育をしっかり」ということが叫ばれています。

ところがそのお母さん世代は何と言っているかというと、
「私はしっかり子供には手作りを食べさせている」
私の母もしっかりきっちり作ってくれました。
恥ずかしながら今でも実家に帰るとそうです。

では、子供と一緒に夕食の支度をする家庭はどれだけあるでしょう?

ぐっとその数は少なくなるんですって。
昔はそれでも作らなければ食べられなかったから、作るようになったけど、今は違う。
ありとあらゆる完成された食事が安価で手に入ります。

忙しさにかまけて作らなくなって、栄養のバランスも悪いものをわかっていても食べ続けてしまうんですね。



食育がメインの目的ではなかったのですが、10年前に四国である活動が始まりました。

「お弁当の日」

始めたのは小学校の校長先生。
その日は給食を食べるのではなく、子供が自分一人でお弁当を作って持ってくるのです。
親は手伝わずに。

勿論色んな反対があったそうです。
面倒くさいとか、可哀相な子があぶりだされてしまうとか。
家に包丁のない子までいたり、冷凍食品を持ってくる子もいたし、最初は明らかに親が作ったものを持ってきた子もいた。

それでも作らせる。

そして己の実力を知る。

上手い子のを見て作り方を聞いたりする。

次はこうしようと改善を模索する。

自分の努力が実って、一人前に料理を作れるようになると子供は自信を持ち、いろんなことにチャレンジする精神が育つ。

また、その小学校は全校生徒が同じ食堂で給食を食べるところだったのですが、当初5~6年生だけお弁当の日があったんですって。
そうすると、下の学年の子が羨ましがる。
小学生の頃って2~3個上の上級生は物凄く大人に見えたものですよね。
その人たちがお弁当を作ってくるのを見て憧れるんですって。上級生って凄いって。

そうやって自ら楽しみに成長する。

昔は家庭でやってきたもの、受け継いできた事が出来なくなりつつある現代で、何とかそれを変えていこうといって始まったこの活動。
小さなことだけどすべての物事に繋がりますよね。
至極素晴らしい校長先生だなあと思いました。
日本にはまだまだ素晴らしい教育者がたくさんいらっしゃいますね。

さあて私も大人なんだから小学生に負けないよう今晩の夕食くらいちゃんと作ってきまーす。

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