2010年12月27日月曜日

「よい日本人」 尋常小学校修身書より

修身とは「身を正しくおさめ、立派な行いをすることにつとめること」。
教育勅語とともに我が国の教育において重要な位置をあった修身。教育勅語が繰り返し暗唱することで「身に付く」ことを狙ったように、わかりやすい言葉で書かれた修身が日本人の道徳観を養うのに大きな役割を持っていました。

尋常小学校修身書第三第二十七

「よい日本人」

よい日本人となるためには、つねに天皇陛下・皇后陛下の御徳をあふぎ、またつねに皇大神宮をうやまつて、ちゆうくんあいこくの心をおこさなければなりません。
父母に孝行をつくし、師をうやまひ、友だちにはしんせつにし、近所の人にはよくつきあはなければなりません。しやうじきで、くわんだいで、じぜんの心も深く、人からうけたおんをわすれず、人と共同してたすけあひ、じぶんの物と人の物とのわかちをつけ、又せけんのためにこうえきをはからなければなりません。その外ぎやうぎをよくし、物をせいとんし、しごとにほねをりがくもんにははげみ、からだのけんかうにきをつけ、ゆうきをやしなひ、かんにんの心つよく、物にあわてないやうにし、又けんやくの心がけがなければなりません。
かやうにじぶんのおこなひをつつしんで、よく人にまじはり、よのため人のためにつくすやうに心がけるのは、よい日本人になるに大切なことです。
さうしてこれらの心えはまごころからおこなはなければなりません。          


修身書は旧仮名遣い(正統仮名遣い?)なので、少し慣れるまでは読みにくいかもしれませんが、小学生でもわかるように平易な言葉で書かれているので、すぐに読めるようになるでしょう。
いわゆる日本国憲法に書かれているような「個人の権利」のみを尊重した現代の個人主義が広まった時代では、「よい」日本人が何か、「こうしなければいけない」という教えなどは、思想の押しつけだという人も出てくるでしょうが、書かれていることはもっともなことばかりです。
ここに書かれているようなことを大人が実践して子供に示すようにすれば、決してそれは押しつけにはならないでしょうし、これらは修身書として書かれる前から日本人が良いと思って実践してきたことでもあります。
開国や明治維新を経て日本には欧米の文化や学問が激流のごとく流れ込んできましたが、日本人としてどうあるべきか、あるいは日本人はどんなだったのか、ということが薄れていくことへの懸念もあったと思います。
このような教えが当たり前だった時代の日本人と今の日本人はどれくらいの違いがあるのでしょうか?

今回は自分の反省も含めて、修身の1ページをご紹介しました。
「物をせいとんし」・・・年末の大掃除をやらなくては。


本ブログに情報提供をしていただいているうけひのもり学園様より『月刊みんなのうけひのもり』のサンプルをいただいて紹介しました。『月刊みんなのうけひのもり』には小学生でも読めるような漫画を使った「日本人らしい生き方」や大人が読んでもうなるような思想、哲学、法学、歴史に関する内容、家庭菜園や文化に関する話題など、日本を知るために有益な情報がぎっしり詰まっています。「うけひのもり」のホームページはこちら→ http://ukehi.com/

4 件のコメント:

くるP さんのコメント...

ご投稿どうもありがとうございました!
「よい日本人」に書かれている項目で幾つ実践できているか・・不安になってきました・゚・(ノД`;)・゚・
来年は全部ちゃんとできて子供の見本となりたいです^^
あと4日で今年が終わりますね・・大掃除うちもまだ残ってます;

hudoumyouou さんのコメント...

ありがとうございます。

我が家には、修身書がありません。
これを機会に取り寄せし、家族そろって唱和します。
また、率先して実行します。

Love Nippon さんのコメント...

くるPさん

私も実践できていないことがいくつかあります。
お恥ずかしい限りです。
何かと慌ただしい年末ですが、気持ちよく新年を迎えるために、しっかりと大掃除をしたいと思います。

Love Nippon さんのコメント...

hudoumyououさん

これを読むと今は亡き祖母に子供の頃に言われたことを思い出して、なんだか少し懐かしい気持ちになりました。
家族みんなで唱和ですか。
いいですね!